お子様に必要な英語教育とはお子様に必要な英語教育とは

これからの英語は「4技能」が当たり前

今後の小学校・中学校・高校の英語教育、そして、大学入試英語は「4技能」中心に変わります。こどもたちが英語を学ぶ上で“必須”となるこの「4技能」、皆さま、どの程度理解されていますか? ここでは4技能の具体的な中身と、こどもたちの英語や将来にどのように関わってくるのか、“4技能のキホン”について少し触れたいと思います。

4技能化で大きく変わる学校英語・受験英語

「技能」というとやや大げさに聞こえますが、「4技能」とは、listening(リスニング)、speaking(スピーキング)、reading(リーディング)、writing(ライディング)の‘four skills’の直訳です(※skill=「技術、技能、スキル」)。より具体的には、英語を「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つのコミュニケーション能力のことを言います。

ご存知のように、社会のグローバル化が進むにつれ、英語でコミュニケーションをとる必要性がますます高まっています。そして実は、文部科学省の「学習指導要領」にも、小中高を通じて、こどもたちの英語によるコミュニケーション能力を育成し、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をバランスよく育成することを目指す、と明記されています。

その一方で、多くのこどもたちにとって、英語学習の最大の目標と言っても過言ではない「受験英語」はどうでしょうか? 親世代でもそうでしたが、大学入試の英語問題はキホン、「読む」(文法・長文読解)の1技能だけを測定します。リスニングがある大学入試センター試験でさえ、筆記200点に対し、リスニングは50点しかない、1.25技能の試験です。

受験英語は、学習指導要領が求める4技能とは大きく異なっています。これにより、“大学合格”というこどもたちの目標を支援するために、これまで学校では1技能中心の指導にならざるを得なかったのです。

このような状況を鑑みて、文部科学省は東京オリンピックが開催される2020年度より、大学入試センター試験に代えて、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を総合的に測る目的でつくられた、TOEIC®(トーイック)やTOEFL®(トーフル)などの英語検定を大学入試英語に利用する準備を進めています。

いまの小学生・中学生のこどもたち全員が、このまったく新しい4技能型入試の対象になります。

4技能英語検定を利用している大学の例

実際には、2020年を待たずに、TOEIC®やTOEFL®などの4技能を測る英語検定を入試で利用している大学が急増しています。以下にあげたのはごく一部の大学ですが、TOEIC®・TOEFL®などで大学が定めた点数をクリアしている受験生は、入試で「加点」されたり、”みなし満点”扱いで「英語試験が免除」されたりするなどの優遇があります。

【TOEIC®やTOEFL®などの4技能英語検定試験を入試で活用している大学例】
関西学院大学、神田外語大学、九州大学、佐賀大学、上智大学、白百合女子大学、聖心女子大学、西南学院大学、専修大学、千葉大学、中京大学、筑波大学、東京理科大学、獨協大学、長崎大学、南山大学、広島大学、法政大学、宮崎大学、武蔵野大学、明治大学、立教大学、立命館アジア太平洋大学、龍谷大学、早稲田大学 ほか
(※掲載は50音順。2017年7月時点での弊社調べ。2018年度以降に利用予定の大学も含む)

4技能を身につけるには

保護者の皆さまの大半は、「学校では読み書きばかりで、英語を聞いてもわからないし、自分が話すこともできない」ことを痛感されてきたことでしょう。しかし、大学入試英語が4技能評価の英語検定になることで、日本の英語教育はこどもたちが本当に使える英語力を身につけられるよう、大きく変わろうとしています。

だからといって、「じゃあ、これからは『話す』力を重点的につけるために、英会話を習おう」といったように、特定の技能だけを学習をしても4技能の総合力は身につきません。

たとえば、4技能英語検定の代表格TOEFL®は、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの技能別に4つのテストに分かれています。配点は均等に各30点、合計120点満点で評価されます。
仮に、スピーキングの1技能だけ突出してできる受検者がいて、30点満点をスピーキングで取れたとしても、全体の1/4の点数しか稼げません。

ちなみに、日本人のTOEFL® スピーキングの平均点(2016年度)は、30点満点中の17点。これは「世界最下位」という不名誉な結果で、このビリの状態が何年も続いているのです。そして現実問題として、30点満点は日本人の英語の先生でも滅多に取れない点数です。
また、スピーキング以外の平均点もそう変わりません。リーディングが18点、リスニング17点、ライティング19点。
日本人の英語は“4技能すべてつたない”ことが、はっきりとデータに表れています。

出題形式からも、4技能の総合力が不可欠なことがわかります。TOEFL®のスピーキングとライティングでは、たとえば「大学の講義の一部を聞いて、その内容を要約して1分間で話しなさい」「教科書的な文章を読んで、その内容に関する講義を聞いた後に、文章と講義内容で食い違っている複数の点について、それぞれ比較・対比した文章を書きなさい」といったように、「聞く」+「話す」、「読む」+「聞く」+「書く」といった技能統合型の問題も出題されます。

英語コミュニケーション能力の総合力を測る4技能検定では、“受信”するための「聞く」「読む」力だけでは足りません。「情報を瞬時に整理して正しく相手に伝えられる」「自分の意見を自分のことばで表現でき、なおかつ相手に自分の主張が確実に理解してもらえる」といった、“発信”するための「話す」「書く」力も必要です。

つまり、「聞く」「話す」「読む」「書く」力、どれが欠けてもダメなのです。

最後に、英語の腕前だけでなく、集中力や体力面などで見ても、新しい4技能英語検定は従来の試験よりもずっとタフになります。4つの技能を4つ別々のテストで測定するため、すべてのテストを終えるのに通常4~5時間、検定によっては2日間にわたって行われる、非常に負担の大きなテストです。
このような理由から、今後の大学入試は「英語だけで4科目ある」と言っても過言ではありません。

ですので、これまで親世代もやってきたような、高校に入ってから1~2年程度の受験勉強で、単語や文法などの知識を暗記した後にドリルや過去問をひたすら解く、といった従来型の学習法では、4技能の“実力”を問うテストにオールラウンドに対応できる英語運用能力を身につけるのは非常に厳しいでしょう。

4技能英語検定や大学入試への準備は、小学生のこどもたちが、英語に触れた瞬間から始まっているのです。