お子さまに必要な英語教育とはお子さまに必要な英語教育とは

お子様に必要な英語教育とはお子様に必要な英語教育とは

従来型の検定では“使える”英語力は測れない。これからは国際標準コミュニケーション英語能力テスト「JET(ジェット)」

高跳び選手は、目標となるバーがあって初めて、その跳躍力を高めていけます。バーの高さを測ってみなければ、自分にどれだけの力があるのかわかりませんし、進歩もわかりません。英語力もまったく同じで、「テストなくして進歩なし」です。子どもたちが着実に英語力を身につけ、さらに伸ばしていくためには、日々の学習の成果を測る“ものさし”が不可欠です。子どもたちと英語を取り巻く最新の状況をチェックしながら、これからの英語検定について考えてみたいと思います。

アジアの中でも低い日本人の英語力

「日本人は聞いたり話したりするのは苦手だけど、読解や文法は得意」などといった声をよく耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか?

たとえば、TOEIC®を作成している、アメリカの世界最大のテスト開発機関ETSが、2018年度のTOEIC®受検者の平均点を国別に比較したところ・・・。

・・・結果は散々でした。なんと日本のTOEIC®平均点は、調査対象の49カ国中44位の520点。さらに、内訳を見ると、Listeningの平均が290点だったのに対し、Readingの平均は229点。日本人が得意なはずの読解力や文法の知識を測るReadingの方がListeningよりも平均点が低かった、というデータが出ています。

以下のとおり、韓国の673点(L 369点、R 304点)や中国の578点(L 302点、R 277点)など、近隣のアジアの国々と比べても、日本人の英語コミュニケーション能力は劣っていることが数字としてはっきりと表れています。

【TOEIC®国別平均点】(2018年度;アジアのおもな近隣国のみ抜粋)

フィリピン    727点(L 390点、R 337点)
韓国             673点(L 369点、R 304点)
マレーシア      649点(L 360点、R 289点)
中国             578点(L 302点、R 277点)
台湾             554点(L 305点、R 249点)
ベトナム         533点(L 282点、R 251点)
日本             520点(L 290点、R 229点)
タイ             478点(L 277点、R 201点)
インドネシア   464点(L 266点、R 198点)

出所:
ETS 『2018 Report on Test Takers Worldwide: TOEIC Listening and Reading Test』より作成

このように、日本人の英語力の低さは深刻な状況にあります。国際レベルに追いつくために、文部科学省は小学校、中学校、高校それぞれで英語教育の大改革に乗り出したのです。

将来のTOEIC®につながる!子ども英語検定「JET」とは

子どもたちの学習成果や習熟度を測る英語検定も、これからは「国際標準」のテストが好ましいでしょう。大学生になればほぼ受検が必須となるTOEIC®にもスムーズにつながれば、なおよしです。

これからご紹介する、子ども向け英語検定「JET(Junior English Test;ジェット)」は、アメリカのIMETというテスト専門機関が開発しています。

このIMETを率いているのが、かつてETSでTOEIC®の開発や普及に携わった、スティーブン・スチューパック氏。そして、JETはTOEIC®をモデルとして設計されています。

より具体的には、世界約160カ国で実施され、日本では年間約266万人(2018年度)の学生や社会人などが受けているTOEIC®と同じように、JETは4技能の中で最初に習得すべき“受信”する力、つまり「聞く」「読む」力の測定に重点を置いています。

おもに小学生の子どもたちの、日常生活における英語コミュニケーション能力を測定する国際標準の英語検定がJETです。学校や民間の英語教育が日本よりも進んでいる隣国の韓国や中国でも実施されています。

JETと他の子ども英語検定の違い

国際標準であること、TOEIC®につながる設計であること、小学生を中心とした子どもたちの実生活での英語コミュニケーション能力を測定すること以外のJETの特長について、最後に少しお話しします。

日本独自で開発された日本人向けの英語試験、たとえば、学校の定期テストや入試、英検®などは、指定の教科書やカリキュラムに沿ってつくられています。これは、どれだけ学習した内容がわかっているか、特に習った単語や文法を覚えているかなどを確認するための「到達度テスト」だからです。

これに対して、TOEIC®と同じくアメリカ生まれのJETは、特定の教科書やカリキュラム準拠ではありません。さまざまな国や年齢の子どもたちの英語運用能力、つまり、英語をどれだけうまく読めて、聞けて、理解できるのかといった、英語でのコミュニケーション能力を国際基準で測る「習熟度テスト」です。

ですから、JETが従来型の日本のテストや検定と大きく違う点の例として、日本の小学校・中学校の一般的な英語教科書では習わないものの、ネイティブにとっては実生活で必須の単語・表現がJETではたくさん出題されています。

以下のような語彙が、JETで実際に出題されています。
皆さま、それぞれの英語がスラスラと口から出てきますか?

【QUIZ】 これを英語で言えますか?

1. すべり台
2. ブランコ
3. なわとび
4. なべ
5. ほうき
6. はしご
7. シャボン玉を吹く
8. 魚にエサをやる
9. 花に水をやる
10. そうじ機をかける

いずれも、ネイティブであれば小学生でも知っていて当然の語彙ばかりです。

2020年度からの新学習指導要領では、小学生(おもに5・6年生)で600~700語、中学校で1,600~1,800語、高校で1,800~2,500語と、小中高を通じて最大5,000語の語彙を学ぶことになります。

一方、ネイティブは、10歳ぐらいの子どもでも10,000~15,000語は知っていると言われています。

特に、日本の英語の教科書やそれに準拠した検定では、上で挙げたような“実生活で必須”の基礎語彙が極めておろそかになっています。日常英会話も満足にできないと嘆く日本人が多い原因には、“圧倒的な語彙力不足”があると考えられます。

お子さまに将来「使える」英語を身につけさせるには、語彙を含めて「世界で通じる」英語力がきちんと測れる検定でなければなりません。

※JETに関する詳しい情報は、JET公式ホームページをご覧ください。無料で過去問および解説もご覧になれます: https://www.jet-japan.ne.jp/


【上のQUIZの答え】

1. slide
2. swing
3. jump rope
4. pot
5. broom
6. ladder
7. blow bubbles
8. feed fish
9. water flowers
10. vacuum