お子様に必要な英語教育とはお子様に必要な英語教育とは

大学4年生までに取っておきたいTOEIC®のスコアとは

大学生・社会人にとって“王道”の英語資格と言えばやはりTOEIC®でしょう。企業が新入社員に求める具体的なTOEIC®スコアと、それに対する大学生の英語力の実情や、TOEIC®のスコアアップにより、高い就職実績をたたき出した大学の成功事例など、リアルなデータをまとめてみました。「お子さまが将来、どれぐらいのTOEIC®のスコアが必要になるのか?」という観点から、この調査結果をご覧になってみてください。

企業が新入社員に求めるTOEIC®スコア

TOEIC®を開発している、アメリカの世界最大のテスト開発機関ETSの調査(※1)によると、日本を含む世界各国でのTOEIC®の受検者の年齢は「21~25歳」がもっとも多く、全受検者のおよそ4割を占めています。また、TOEIC®受検者の50%は「大学在学中または大学卒」であり、多くの人たちにとって、おもな受検目的は就職活動のためだと考えられます。

実際、日本の企業の6割が、社員の採用時にTOEIC®のスコアを参考にしており、新入社員に期待するTOEIC®スコアの平均は535点である、と日本でTOEIC®の実施・運営をしているIIBCは公表しています(※2)。

書店に行くと、「これ1冊で600点が取れる!」「600点奪取の方法」「中学英文法で600点」などといったタイトルが付けられたTOEIC®の参考書や問題集をたくさん目にしませんか?

履歴書やエントリーシートに記入するには、「企業が求める平均535点より上の、600点をまずは目指しましょう!」というのが、TOEIC®600点突破を目標とした教材が多く売られている理由かもしれませんね。

TOEIC® 600点の英語力とは?

では、TOEIC®スコア600点とは、どのぐらいの英語力なのでしょうか?

「中学校・高校で学ぶ主要な文法はひととおり理解し、読解もリスニングも土台はできている。すべての英語が完ぺきにわかるわけではないが、英語で言いたいことはおおむね伝えられる」。
これが、私どもが考える600点のイメージです。

TOEIC®の試験日が近づくと、単語帳を手にした社会人を電車やカフェなどで多く見かけますよね。しかし、TOEIC®は「実践的なコミュニケーション能力」、つまり、どれだけうまく聞けて、読めて、理解できるかといった英語を自由に駆使できる能力を測ります。この能力は単語や文法の丸暗記ではなく、英語の音声や文章に大量に触れることで習熟していきます。

大学生のTOEIC®平均点は600点に届かず

一般的に、日本の大学生のTOEIC®スコアは何点ぐらいだと思われますか?

IIBCの2018年度調査(※3)によると、各大学が自校の学生を対象に実施したTOEIC®の平均は454点でした。

大学4年生に限定すると平均522点。英語が比較的得意と思われる4年生でも、英語専攻の学生で平均580点、国際関係学系専攻で平均592点という結果でした。

残念ながら、多くの大学生はTOEIC®600点を超えられていないことがわかります。

ところで、「TOEIC®600点は英検®で言うと、高校卒業程度の2級レベル」と巷ではよく言われます。もしそうであれば、大学生なら英検®2級相当の英語力はすでに身についているはずですよね?

しかしながら、文部科学省が2018年度に全国の公立高校生を対象に行った「英語教育実施状況調査」によると、高校3年生で準2級(英検2級の一段階下)以上の英語力がある生徒は4割ほどしかいないのが現状です。

上で挙げた大学生のTOEIC®の平均点を見ていると、大学受験や大学での授業を経ても、英検®2級レベルに到達していない学生が多いものと思われます。

TOEIC®のスコアアップを売りにする大学も

TOEIC®は就活以外でも、大学のさまざまな場面で使われています。たとえば、2019年度の大学入試でTOEIC®を利用した大学は302校でした(※4)。また、大学入学後には、英語の授業のクラス分け、単位認定、授業の成績評価、海外留学プログラムの選抜など、TOEIC®は広く活用されています。

さらに近年、入学から卒業までにどれだけTOEIC®のスコアが上昇したのかを、教育実績としてアピールする大学まで出てきています。

たとえば、2014~2019年度の6年連続で志願者数日本一の座に輝いた、近畿大学(大阪府東大阪市)が2016年に新設した国際学部。1学年約500人の学生全員に1年間の海外留学を課すなど、開設時から注目を集め、2020年3月にはじめての卒業生が出ました。

近畿大学の発表(※5)によると、国際学部1期生のTOEIC®の平均点は、入学直後の469点から700点へと大幅にアップ(うち、900点を超えた学生が20人)。700点は、上で紹介した、全国の国際関係学専攻の大学4年生の平均592点より、100点以上も高いスコアです。

おかげで1期生の就職内定率は97.4%と、近畿大学の中でもトップクラスの実績。商社、航空会社(客室乗務員)、ホテル、外資系企業など、英語力を生かした業種に多くの学生が進んだと近畿大学は公表しています。


【本記事のまとめ】

一般的に、日本の企業が社員の採用時に求めるTOEIC®の平均点は535点。ですから、就職活動を始める大学4年生になるまでに、それよりも上の600点取得をまずは目指しましょう。700点など、さらに高い点数が取れると、就職活動で有利なポジションに立てます。ただし、高校レベルの英語力がしっかり身についていないと、TOEIC® 600点は取れません。試験直前になって慌てて単語を暗記したり、文法の穴埋め問題の解法テクニックを磨いたりしても間に合いません。長期的な視点で、日々の学校の勉強もきちんとこなしながら、英語力を高めていきましょう。


【参考資料】

※1: ETS 『2018 Report on Test Takers Worldwide: TOEIC Listening and Reading Test』
※2: IIBC 『英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019』
※3: IIBC 『TOEIC® Program DATA & ANALYSIS 2019』
※4: IIBC 『英語活用実態調査 学校(大学・高等学校ほか)2019』
※5: 近畿大学ニュースリリース(2020年3月11日付)